アダマンド並木精密宝石株式会社公式ブログ。技術のトレンド、製品のワンポイント、SDGsなどについて紹介していきます。

測定機器の比較(内径測定機、精密測定機、真円度測定機、三次元形状測定機などの比較)

代表的測定機器(内径測定機器、真円度・円筒形状測定機ほか)とアダマンド並木の内周面精密測定機
   最終更新日:    公開日: 2021/07

アダマンド並木内周面精密測定機の特徴をご紹介すると共に、業界で代表的と思われる測定機器と当社の内周面精密測定機を、その機能を中心に比較しまとめました。

目次 [閉じる]

精密測定機の種類

工業界におきまして各社の製造工場では次のような精密測定機が使われています。

内径測定機器(測長機)

製品の長さ、外径、内径を測る測定機器 

真円度・円筒形状測定機

JISB0021等に基づく製品の真円度、円筒度、およびテーパ状態や、内歯形状等を測る測定機

三次元形状測定機       

表面粗さ測定機

ISO25178等に基づくRa(算術平均粗さ)やRy(最大高さ)等の面粗さを求めるもの  

外観欠陥検査装置

主に工業界製品の製造上生じる、一定以上の大きさと深さの内表面のキズ、バリ、鋳巣検査用途の検査装置。及び、特殊な用途として表面のクロスハッチや表面ポーラスを測定するもの。

多くの測定機器の中で、アダマンド並木の石英パイプ基準光干渉式内周面精密測定機は、内周面の測定に関しては、1台で上記すべての非接触測定が行える多機能型の精密測定機です。
また、アダマンド並木測定機は「石英パイプ基準測定式」を採用しており、内径測定に関して、0.02μmという業界最高レベルの繰り返し再現精度(シグマ値と称する)を有しています。

内径測定機器(測長機)の比較

ここでは各種内径測定機器の中で軸受の内径やエンジンシリンダのボア内径を測る「測長機」について比較します。

アダマンド並木の内周面精密測定機

アダマンド並木は過去より高精度な測定方式を追及してまいりましたが、その結果「石英パイプ基準式」という業界初の測定法を考案し、これを測定機に採用しています。

この「石英パイプ基準式測定機」は、従来の測定機のような被測定物を回転テーブルに載せて回転させながら測定する方式ではありません。石英等の透光性のパイプの内部に回転放射ユニットを有して回転走査する新規な「光プローブ」を採用し、これをワークの穴に挿入して、内周面形状を光干渉により非接触測定する、新しい方式の内周面精密測定機です。

そのため、回転テーブルの振れ変化が測定精度を悪化させるという従来の測定機が持つ基本的な問題が解決しました。本測定機は被測定物の穴と光プローブの透光性測定基準パイプを治具または十分に強固な設備機構で一体的に非回転に配置し、透光性パイプと被測定物の隙間距離を高精度に測定することにより、回転振れ精度変化の影響を受けず、再現性が良好な高精度測定が可能です。

従来測定機の欠点であった回転走査機構の振れ変化と振動による測定誤差を解決。工場現場での高精度測定が可能に
図(1)石英パイプ基準測定方式説明図

内径には複数の種類があります。即ち、最小二乗径、最大径、最小径、X方向、Y方向内径がそれぞれありますが、アダマンド並木の測定機は、これら全てを一度に測定し、表示する事ができます。
アダマンド並木の測定機は、1本の光プローブで測定できる内径測定の保証範囲が、光プローブの外周面から半径で3mmまでに限られます。その為、多種類の内径のワークを測定する場合には複数の光プローブをご購入いただき、必要に応じて交換してお使いいただく必要があります。なお、その交換方法はマニュアルに詳しく記載されています。
また、当社の測定機はエアーマイクロ式に比べ精度安定性が非常に優れているのが特徴です。

各種内径測定機器の比較

以下に業界で主に使われている内径測定機器(測長機)を方式毎にご紹介します。

接触式2点間内径測定機 

・マール・ジャパン(株) 横型万能測定機  接触式内径/外径測定機 リングゲージの測定等

・(株)ミツトヨ 接触式内径測定機 ホールテスト他 

空気式内径測定器 

・(株)第一測範製作所 空気マイクロメータ バーグラフ&デジタル表示式 

画像寸法測定機

・(株)キーエンス 画像寸法測定器 LMシリーズ 2000万画素のCMOSセンサと高倍率レンズの搭載で±0.1μmの測長精度

・(株)ミツトヨ CNC画像測定機  高解像度カメラ搭載、スタイラススキャニング搭載も有り 

2点間内径オートフォーカス式測定機

・(株)第一測範製作所 光学式非接触小径内径測定器 IDMシリーズ 最小径0.1mm 繰り返し精度0.1μm 

回転光プローブ式3D内径測定機

アダマンド並木精密宝石(株) 石英パイプ基準光干渉式内周面精密測定機 繰り返し測定精度0.02~0.2μm

・Novacam Technologies社 BoreInspect 回転光プローブ式 (パイプ基準無し方式) 

真円度測定機の比較

真円度測定機について比較します。

アダマンド並木の内周面精密測定機による真円度の測定

アダマンド並木の測定機は前項でご紹介したとおり「石英パイプ基準光干渉式」を採用しており、内径だけでなく、真円度の測定においても繰り返し再現性に大変優れた非接触式測定機です。
精密軸受や自動車のエンジンシリンダボア等の場合は約25秒で内径、真円度および円筒度を測定でき、測定結果データはコンピュータに自動保存されます。

図(2) 真円度測定事例

図(3)円筒度測定事例

各種真円度測定機の比較

 業界で主に使われている接触式および非接触式の真円度測定機をご紹介します。       

接触式真円度測定機

・(株)東京精密  ロンコムシリーズ 測定ステージの回転精度0.01μm 表面粗さ測定機能付き機種有り 

・(株)ミツトヨ  RAシリーズ  表面粗さ測定機能付き機種有り

・(株)小坂研究所 多孔質静圧空気軸受回転テーブル式

・テーラーホブソン  TALYScan 280 非接触式真円度測定機   直径、表面粗さ測定機能あり

・ドイツJenoptik社 インコメーター(エンジンボア専用接触式真円度円筒度測定機)

光学式非接触真円度測定機

アダマンド並木精密宝石(株) 回転光プローブ式 石英パイプ基準光干渉式内径測定機

・Novacam Technologies社 BoreInspect 回転光プローブ式 (パイプ基準無し式)

 

三次元形状測定機の比較

各種の三次元形状測定機について比較します。

アダマンド並木の内周面精密測定機による三次元測定

アダマンド並木内周面精密測定機は、回転式光プローブで断面形状を測定しつつ、Z軸方向位置はマグネスケールで読取り、位置制御しながらスライドさせ、三次元の内周面形状デジタルデータを取得し、真円度、真直度をコンピュータで求め、表示します。
アダマンド並木の内周面精密測定機は、内周面の精密測定に限定した測定機であり、外径測定、任意の立体形状を測定する事はできません。内周面に限定して高精度な三次元の非接触を高速に行う事ができます。

図(4)エンジンボアの3D形状測定事例

図(5)動圧溝付き軸受内周面の3D測定事例

各種三次元測定機の比較

接触式汎用三次元形状測定機

・(株)東京精密 ZEISESシリーズ エアーベアリングによる4方向からの支持で機構精度を向上

・(株)ミツトヨ ベストセラーCNC三次元測定機

・ドイツJenoptik社 インコメーター(エンジンボア専用接触式真円度円筒度測定機)

非接触式汎用三次元形状測定機

・三鷹光機  MHシリーズ、MLPシリーズ(非接触三次元測定装置) 分解能0.01~0.1μm

・(株)XTIA(クティア)(光コム) 平面形状の3Dスキャナ ±1μm 測定範囲が広い

・テーラーホブソン LUPHO Scanシリーズ レンズ形状等光学産業向け ワークの回転測定方式

・パナソニック(株) ファクトリーソリューションズ UA3Pシリーズ 超高精度三次元測定機  再現精度0.05μm

非接触式内周面専用三次元形状測定機

アダマンド並木精密宝石(株) 回転光プローブ式 石英パイプ基準光干渉式内径測定機

・Novacam Technologies社 BoreInspect 回転光プローブ式 (パイプ基準無し)

表面粗さ測定機の比較

アダマンド並木の内周面精密測定機で表面粗さを測定する

アダマンド並木内周面精密測定機は、内周面の寸法精度を3D形状取得することで、表面粗さの測定も行えます。当社測定機で表面粗さを測定する場合の長所/弱点はつぎの通りです。

長所:内周面の3D寸法形状測定と共に表面粗さの非接触測定が可能です

  • 内径、真円度、円筒度、粗さ、の測定以外に、特殊な用途として、内周面の潤滑性の評価に使われている「表面クロスハッチ」、「オイルピット」、「表面ポーラス面積率」の測定が行えます。
  • φ1.1mm以上であれば細い内径の表面粗さが測定できる
  • 表面粗さは長さ方向だけでなく、周方向の粗さの測定もできます。

弱点:表面粗さ測定の専用機でなく多機能機であるためISO準拠の粗さ測定機ではありません。ただしそれと相関が得られる測定が可能です。また、鏡面の表面粗さ測定では差異が生じる場合があります。

図(6)長さ方向表面粗さ措定例(Ra=2.6~3.2[µm])

図(7)周方向表面粗さ測定例(Ra=3.2[µm])

各種表面粗さ測定機

接触式汎用表面粗さ測定機

・(株)東京精密 接触式表面粗さ測定機 サーフコムシリーズ

・(株)ミツトヨ 接触式表面粗さ測定機 サーフテストシリーズ、他

・小坂研究所 サーフコーダシリーズ

・テーラーホブソン 表面粗さ測定機 フォームタリサーフシリーズ

非接触式汎用表面粗さ測定機

・ザイゴ(ZYGO) 表面粗さ・形状測定機

平面形状の非接触測定 ISO準拠の粗さ測定可能

・三鷹光器(株) 非接触三次元測定装置(MHシリーズ、MLPシリーズ)

ISO登録のポイントオートフォーカス式表面粗さ測定法

・キーエンス 白色干渉光搭載レーザ顕微鏡 VK-X3000シリーズ

平面形状の測定分解能は最高0.01nmの高性能

アダマンド並木精密宝石(株) 石英パイプ基準光干渉式内径測定機

回転光プローブ式表面粗さ簡易測定

外観欠陥検査装置

ここでは、主に内表面のキズ、バリ、鋳巣検査用途、及び表面のクロスハッチや表面ポーラスの測定用の外観欠陥検査装置について比較します。

アダマンド並木の内周面精密測定機による外観検査

アダマンド並木の内周面精密測定機は、指定した領域表面の3D形状をデジタルデータとして取得し、その取得データから、内表面のキズ、バリ、鋳巣を検出し、その凸バリの大きさと高さ、鋳巣は凹みキズの大きさと深さを求め、数値の表示を行いますから、外観欠陥検査の数値化が可能になります。

また、前項で述べたように、焼結軸受や焼結製バルブガイドの内周面の「表面ポーラス面積率」や、エンジンシリンダボア内周面の「クロスハッチ角度、オイルピット面積率」等、表面凹凸形状をデジタル表示する事ができます。

ただし、先に述べた内径、真円度、円筒度の測定は5秒~30秒で高速で行えるのに対し、この表面欠陥の検出には時間がかかります。アダマンド並木の測定機を外観欠陥検査用に使う場合は次の長所/弱点があります。

長所:

  • 内周面の3D寸法形状測定と共に表面欠陥の検出も行える多機能型測定機です
  • φ1.1mm以上であれば細い内周面の表面欠陥が検出できます
  • キズやバリの有無だけの検出ではなく、キズの深さ、凸バリの高さ寸法を数値評価できます。
  • エンジンシリンダボア内周面の「表面クロスハッチ」、「オイルピット」、また焼結部品内径の「表面ポーラス面積率」の測定が行えます。

弱点:他の方式に比べ検出には時間を要し、広い面積の表面欠陥検査には適合しません。

図(8)内周面キズの検出例(深さ50μm以上を赤色表示)

図(9)表面ポーラス面積率測定例

図(10)クロスハッチの測定例

各種表面欠陥検出装置

CCDカメラ式表面欠陥検査装置

・VITRONIC社

ロボット検査セルを使用したシリンダボアの自動表面検査

⇒工業オートメーション⇒シリンダボアの検査のサイトへ。

回転レーザ式表面欠陥検査装置

・長野オートメーション(株)GYROSCAN

回転レーザ式表面欠陥検査装置 最小内径φ1.5mm

・シグマ(株)ANALYZER

回転レーザ式表面キズ/鋳巣検査機 最小内径φ4mm

アダマンド並木 回転光プローブ式 石英パイプ基準光干渉式内径測定機

・Novacam Technologies社 BoreInspect

送りピッチを細かくして表面欠陥寸法を測定

精密測定精度の業界トレンドと弊社の測定機

業界において精密測定機の精度は年々向上しています

図(11)は測定精度のトレンドを示しており、これによれば2021年までに0.02µm以下の高精度な測定機が必要でした。

図(11)測定精度のトレンド

アダマンド並木の内周面精密測定機の基本機能と測定精度

アダマンド並木内周面精密測定機の基本機能は、図(12)に示すとおりです。
測定精度(繰り返し測定精度:シグマ値)の代表値は、図(13)に示しますように、2019年時点でσ=0.02μmを達成しており、図(11)のトレンドの数値より先行しています。

図(12)弊社測定機:卓上型の基本機能

図(13)測定精度:代表値

測定機のインライン仕様でのご使用

精密測定機は静かな測定室で使われるばかりではありません。生産ラインに組み込まれるインライン検査機として使われるケースは多くあります。 アダマンド並木の測定機は、標準のインターフェースユニットを内蔵しており、これをご活用いただくことで、製品精度の測定結果を加工機のコンピュータに出力し、フィードバック制御加工を行う事も可能です。また、多くのお客様において、多機能測定機能のメリットを活用され、当社測定機は実際に加工現場において製品品質の保証にお役に立っています。 

図(14)弊社卓上型測定機

図(15)エンジンボア用測定機

図(16)インライン用測定機

まとめ

アダマンド並木内周面精密測定機の特徴は

第1に:従来必要であった、内径測定機器、真円度測定機、内周面表面粗さ計、表面欠陥検査機の4台を1台に集約でき、多くの測定項目を一度に自動計測できることです。

第2に:アダマンド並木独自の石英パイプ基準測定方式により、従来に比べ、繰り返し測定精度が大幅に改良されていることです。
ただし、当社製品は表面粗さ専用機としては設計していないため、従来の接触式表面粗さ測定機の測定値に比べ、相関は得られますが数値自身は少々異なる場合があります。

第3に、1本の光プローブで同時に測定できる内径測定の保証範囲は、光プローブの外周面から半径で3mmまでに限られることです。従いまして、当社測定機の弱点としまして、多種類の内径のワークを測定する場合には複数本の光プローブをご購入いただき、必要に応じて交換してお使いいただく必要があります。
反面、半径で3mmもありますから、従来のエアーマイクロのように、測定プローブがお客様のワークの内周面に擦れて傷付けるという心配はありません。

アダマンド並木の測定機の色々なご活用法につきましても当社ホームページにお問合せください。

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