5Gよりも更に100倍の速さ!研究開発が進む6Gで何ができるのか?

対応するスマートフォンが発売され、様々なサービスの実証実験がおこなわれるなど、第5世代移動通信システム(5th Generation,:5G)の本格的な商用利用が進んでいます。1980年代にアナログ方式の携帯電話が登場しておよそ40年。移動通信システムは飛躍的な進歩を遂げました。しかし、世界では既に、5Gの次となる6Gの研究開発が進んでいます。

 本記事では、5G6Gの概要を解説するとともに、実用化されることで世界はどのように変わるのか、実用化の課題にはどのようなものがあるかを紹介していきます。

40年の移動通信システムの進化

1979年、日本電信電話公社(現NTT)は、第1世代移動通信システム(1G)を採用したサービスを、民間用として世界で初めて実用化しました。開始時は車載用の端末のみのサービスであり、1985年にショルダー型の端末が登場したことで、自動車外でも通話が可能になりました。1993年には、アナログ方式の1Gに代わる、デジタル方式の第2世代移動通信システム(2G)によるサービスが開始されます。2Gでは携帯電話から短い簡単なメールの送信など、通話以外のサービスも利用できるようになりました。

2000年代に入ると、カメラ機能付き携帯電話が発売され、スマートフォンも登場します。データ通信や写真の送信など、より高度なサービスが利用できるようになりました。移動通信システムは、3G、LTE、4Gと高速、大容量化していきます。

4Gから5G、さらに6Gへ

更なる大容量化、高速化、低遅延化

5Gは現在一般的に利用されている4GやLTEと比較して、伝送速度が100倍(10Gbps以上)を越え、伝送遅延が1/10(1msec以下)、接続密度(接続可能端末数)が100倍(100万台/km以上)になるとされています。4Gで使われている周波数帯が3.6GHz以下であるのに対し、5Gではそれよりもはるかに高い、3.6から6GHz未満、および28GHzの周波数帯を利用します。これにより、高速、大容量の通信が実現しました。5Gを活用することで、4K、8Kといった高画質で撮影された画像を遅延なくリアルタイムで配信することや、増え続けるIoTデバイスからの通信を一度に処理することができるようになります。

しかし、世界では5Gの次となる6Gの研究開発が、2030年あたりの実用化を目処に既に始まっています。NTTでは、2018年5月に世界初の無線による100Gbpsデータ伝送実験に成功しました。6Gが実用化されれば、通信速度は更に100倍速く1Tbpsになるとされています。6Gにより、遠隔地にいる人が実際に目の前にいるように3Dで投影され、実際に話しているように会話を交わすことができるようになるかもしれません。遠方にいる患者の3D映像を医者が手術したら、代わりに医療ロボットが同じように手術するような遠隔医療も実現するかもしれません。まるでSF映画のような世界です。

実用化に向けての課題。電子部品に対して高まる要求。

6Gの実用化には課題も多くあります。まず、5Gでは4Gよりも高い周波数帯を利用するので、電波の届く範囲が狭いです。6Gではさらに高い周波数帯を使用すると考えられているので、範囲はさらに狭くなります。5Gの場合、アンテナの間隔は数十メートルから数百メートル程度になるとされ、現在の4Gよりも多くのアンテナが必要です。アンテナが増えれば、高速に移動した際のアンテナの切り替えも問題になります。

これに対応するため、例えば100以上のアンテナ素子をマトリックス状に並べた基地局アンテナ(Massive MIMO)や、電波を特定方向に細く絞ることで遠くまで飛びやすくするビームフォーミング、ビルの窓ガラスを基地局アンテナにする技術などの研究、開発が進められています。6Gでは、5G以上にアンテナ設置、通信安定化技術の開発が課題となります。

また、周波数の上昇で消費電力も高くなり、機器の発熱の問題も出てきます。毎秒数テラビットを超える高速通信になれば、それを処理できるだけの高速動作が可能な半導体素子も必要です。これらについても、低伝送損失で耐熱性が高い素材を用いた電子基板や、シリコン以外の素材による高速、高出力の半導体素子などの研究開発が進められています。

今後、5G、6Gが普及し、移動通信の高速、大容量化が進めば、通信機器に使用される電子部品には、高い信頼性はもちろん、今以上の小型化、高効率化が求められることになります。


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