キャピラリ

キャピラリは、ボンディング装置(ボンダー)で使用される消耗工具で、ボンディング対象製品に合わせて設計、製造される精密加工部品です。
当社では高品質の材料を使用しボンディング仕様に合わせた設計、製作が可能です。 車載向け半導体デバイスに於いて「Made in Japan」にこだわり、お客様からの高い信頼を受けているキャピラリを取り揃えております。 ラインナップとしては、「セラミックキャピラリ」「ルビーキャピラリ」を揃え、お客様のご満足いく製品を迅速に提供します。

セラミックキャピラリ

セラミックキャピラリは、光通信用フェルールの量産技術である、射出成形技術を用いて製造されています。このため、従来のキャピラリに比べ、同軸度が圧倒的によく、キャピラリ交換時のボンディング位置の、再調整作業を低減出来ます。
また、通常のアルミナセラミックよりも高硬度であり、超寿命をお約束します。さらなる高寿命用にDLC(diamond like carbon)コートを施すことも可能です。
セラミックキャピラリは、硬質な材料に、傷つきやすい細い金線を通して、高速で使用されるため、特に表面荒さ、正確な形状形成が必要不可欠です。当社では、同様に光ファイバを通すジルコニアフェルールで培った、超精密加工技術を用いて、なめらかな形状を仕上げます。

材料特性

ジルコニア添加アルミナを採用し、長寿命を実現

アダマンド並木のセラミックキャピラリは材料にジルコニア添加アルミナを使用しているため、従来品の99.99%アルミナに比べ強度が大幅に向上。更に、強度を上げる工程を入れることにより、従来品に比べ耐摩耗性が向上し、長寿命を実現しました。

  ジルコニア添加アルミナ 99.99%アルミナ
曲げ強度 1,700 (N/mm2) 820 (N/mm2)
硬度 1,900 (HV) 2,000 (HV)
密度 4.3 (g/cm2) 3.98 (g/cm2)
平均粒径 ≤0.5μm ≤1.2μm
色調 白色 白色

材料から完成までの一貫した生産体制を徹底することで、低価格を実現。

キャピラリ形状

なめらかで均一なHのストレート部により、金線切れや金線詰まり・金線キズを低減。また、CDからHへの変化がスムーズなため、安定したボンディング工程を可能に

従来品ではHのストレート部が存在しなかったり、凹凸が多かったため、金線に傷が発生したり、金線切れや金線詰まりが起こりました。
アダマンド並木のキャピラリはHのストレート部からCA・CDにかけて内面を研磨し、緩やかな角度変化にしてあります。
そのため、ボンディング形状の安定化と金線へのダメージを低減し、スムーズなボンディング工程を可能にします。

理想的なボール形状を形成

ボトル外周部の研磨により強度アップ

ボトルネック形状品はアダマンド並木の超精密加工技術を活かし、外周部を研磨加工しております。そのため、強度が格段にアップしました。

偏心特性

優れた偏心特性によりスムーズな交換作業を可能にします。

光通信用フェルールの製造で培った当社の超精密加工技術により、ボンディングキャピラリーにおいても優れた偏心特性を実現。キャピラリ交換時の位置合わせが不要となるため、作業時間を大幅に短縮できます。


ボンディング特性

滑らかで安定したボール形状が優れたボンディング特性を実現します。

ボール径

ボール径はWD,H,CDにより影響を受けますが、滑らかなCD加工とHの優れた偏心特性により、ばらつきのない安定したボール形状が得られます。


シェア強度

シェア強度を決定する要素にパッドの材質、ボールコンタクトエリア、ボールのつぶれ径、WD,CD等があります。安定したCD形状により、十分な強度を実現しています。


プル強度

プル強度はT,OR,α(FA)に依存します。Tの安定した形状、Tに対するHの優れた偏心特性、ORの滑らかさによって、平均的なワイヤー径に対して十分な強度を確保することが出来ます。


セラミックキャピラリの特殊マット加工

特殊マット加工は、指定箇所の表面を粗くする加工です。表面を粗くする事で、接着剤の濡れ性向上やメッキ強度向上などの効果が得られます。セラミックキャピラリーにおいてはまたグリップ力向上により、2ndボンディングの強度を向上する事が出来ます。
相手部材との相性を考慮し、マットの工法は4種類。

① 物理的に粗くする方法
② ブラスト処理
③ 化学処理
④ 当社独自の処理方法

採用事例

サイドカットキャピラリー

デバイスの小型化、高密度化に伴い狭小パッケージが増加しております。
弊社では、下記のような近接したワイヤーや障害物を回避できるようサイドカットキャピラリーを提案し、 問題なくボンディング出来るようになりました。

・ボンドパットピッチが狭い場合
・パットの近くに壁や障害物が有る場合


ルビーキャピラリ

ルビーキャピラリは高硬度の為、通常の使用では、使用後に形状に変化は起こりません。このため、表面に付いた金線皮膜を洗浄して、取り除くことにより、新品同様に複数回使用することが可能です。
ルビーキャピラリは硬質な材料に傷つきやすい細い金線を通して、高速で使用されるため、特に表面荒さ、正確な形状形成が必要不可欠です。当社では、レーザーによる穴あけ加工やダイヤモンドペーストによる超精密加工技術を用いて、なめらかな形状を仕上げます。

材料特性

単結晶だから平滑度は抜群。金線詰まり・金線キズを防ぎます。

アダマンド並木のルビーキャピラリは材料に単結晶ルビーを使用。従来品の99.9%アルミナに比べ、表面平滑度が優れていますので、金線にダメージを与えません。また、強度も高いため、ボトルネック形状に適しています。

  単結晶ルビー 99.9%アルミナ
曲げ強度 1,026 (N/mm2) 820 (N/mm2)
硬度 2,000 (HV) 2,000 (HV)
密度 3.99 (g/cm2) 3.98 (g/cm2)
平均粒径 単結晶 ≤1.2μm
色調 赤色 白色

材料から完成までの一貫した生産体制を徹底することで、低価格を実現。

洗浄とリサイクル

耐化学性の優れた単結晶ルビー採用により、繰り返し洗浄とリサイクルが可能に

洗浄

ご使用後付着した金に関しては王水、炭化物に関してはアルカリを使用し洗浄します。アダマンド並木のルビーキャピラリは素材に単結晶を使用しているため、セラミック(多結晶)のような洗浄後の薬品残りが無く金線にダメージを与えません。また、傷もつきにくいため、洗浄するだけで繰り返し使用可能です。洗浄は当社が行い、再出荷時に厳しい品質チェックを行いますので、新品同様の品質にて安心してご使用いただけます。


リサイクル

洗浄は繰り返し行えますが、再出荷時の品質チェックにて不合格になったキャピラリは、更に先端部を研磨・再加工し、リサイクルキャピラリとして甦ります。リサイクル(先端部再加工)は、キャピラリの形状が使用に適さなくなるまで繰り返し行うことが可能です。リサイクルキャピラリを使用することで、コストと環境への負荷をともに削減できます。

ルビーキャピラリー再利用システム

ご送付の際に<洗浄コース>または<リサイクルコース>いずれかをご指定ください。

狭ピッチ・低温対応、そして3倍の長寿命。DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングにより、さらに高い耐摩耗性を実現した単結晶ルビーキャピラリー


近年、ボンディングプロセスに対し狭ピッチと低温への対応が求められ、 キャピラリに必要とされる耐摩耗性はますます増加しております。
この度、アダマンド並木が他社に先駆けて開発したDLCコーティング単結晶ルビーキャピラリは、コートしない場合に比べ3倍の耐摩耗性を実現。 30万ワイヤが限界だった使用可能寿命を、90万ワイヤへと大幅に増やすことが可能です。
キャピラリ交換頻度の低減により、メンテナンス時間の短縮、管理可能なマシン数の増加等、生産性を向上させ貴社の利益アップに貢献します。

DLCコーティング

耐摩耗性が3倍、だから使用可能寿命も3倍に。安定したCD形状により、ボンダビリティの向上も可能に

DLCコーティングは低摩擦、汚れないから長寿命

ボンディング工程で付着する先端部の汚れは、キャピラリ寿命を縮める要因の一つです。DLCコーティング処理により、ボンディング強度には影響を与えずにキャピラリの摩擦係数を低減し、先端部への汚れ付着を減少します。

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